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警察官が給与遅延や労働環境に抗議=リオ州警

 地元メディアによると、リオデジャネイロ州文民警察官と署長が27日、給与支払いや労働環境の改善を求めて抗議し、午前8時から午後4時まで警察署での応対の一部と犯罪捜査の活動を停止しました。逮捕された犯罪者の拘置など必要な対応は維持されました。
 文民警察官団体は市民に向けた声明で、同州の財政危機により、給与の支払いだけでなく、ペンや被害届を印刷するための紙、トイレットペーパーなどの警察署備品が不足し、外部委託による警察署・法医学院の清掃や社会福祉の契約も切れていると現状を説明、労働条件の改善を訴えるとともに、8月に開幕するリオ五輪を前に警察の情報システムやデータバンクが危険にさらされていると訴えました。同団体の代表は、車両燃料費や被勾留者の食費なども不足し、警察官が自費で支出することもあると語っています。
 27日の抗議行動では、黒い服装の参加者が市内中心部のラパにある文民警察本部に集まり、州議会まで行進。ガレオン国際空港では、参加者たちが「地獄へようこそ。警察官と消防隊員は給与を受け取っていない。リオへ来る人は安全ではないでしょう」と英語で書かれた横断幕を到着口に掲げ抗議の姿勢を見せました。
 ドルネレス州知事代行は「州内の警察活動維持のための資金は今月1日になくなり、現在は連邦政府が治安関係費として約束した30億レアルの支援を待っている状態だ」と説明しました。資金は30日に送金される予定です。