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ディーゼル油・天然ガス兼用のエンジン量産体制

 ブラジルの燃料対策は、乗用車の場合、ガソリンとアルコールの両方で動くエンジンが開発され、すでにそれを搭載した乗用車が市販されていますが、トラック用のディーゼルエンジンは、経油と天然ガスの両方で動くエンジンが量産体制に入りました。
 これにバイオディーゼル油<植物油>も加えた3燃料使用可能エンジンも開発されつつあり、アルコールエンジンで世界をリードしてきたブラジルの面目躍如たるものがあります。
 ディーゼル天然ガス兼用のトラック用エンジンは、バスとトラックの運行コストが30%も安くなる上、公害も少なくなる一石二鳥のエンジンといわれます。日本は、アルコールエンジンよりも電気とガソリンで動くハイブリッドが主流になっています。最終的には水素で電気を起こす燃料電池車になるといわれていますが、今のように原油が高騰してくればガソリン代もますます上昇すると思われ、早急に燃料電池車実現へ向けての方策が求められそうです。
 仮に燃料電池車時代になっても、水素を取り出すアルコールの需要が高まることになり、アルコール製造では先進国のブラジルの役割は、ますます大きくなることになります。10年後の経済大国化が予想される中国は、そのことを見越して、早くもブラジルに秋波を送っているといわれます。