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日本人には不気味な地震のないブラジル

ncb2005-04-12

 南米の雄ブラジルの商都サンパウロは、高層ビルが林立する経済の町です。この高層の建物の中には住居も多く、何万人という人が生活しています。このところ日本では新潟、福岡、千葉と大地が揺れ続け、「これでは地震のないブラジルにでも避難したくなるよ」という声も上がりそうです。
 確かにサンパウロは有史以来一度も地震に見舞われたことがなく、ブラジル人は大地が揺れ動くのに慣れていません。日本在住のブラジル人は、地震の度に頭を抱え、恐怖に取り付かれる人も少なくありません。それだけ日本人は地震慣れしていることになるわけですが、日本人は、サンパウロに住んでいても、この地震の恐怖から逃げ出すことはできないようです。ある在伯日本人はこういいます。
「高いところに住んでいるものですから、この建物は地震がきても大丈夫だろうか、とついつい考えちゃうんです。ある人によると、サンパウロの建物は地震のことなど考えて建てられてはいない、もし震度6クラスにでも見舞われたら、残ってる建物など皆無でしょう、なんていうものですから」
 日本人なら、高層ビルなら耐震設計されているのが常識と考えるところですが、どうもサンパウロの場合はそうではないようなのです。その在伯の日本人は、「それを考え始めたら、夜も眠られなくなるんですよ」と、漫才のオチのようなことを言ってましたが、日本人はどこへ行っても地震の恐怖からは逃れられない宿命のようです。