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ブラジルはイランがイスラエルを攻撃した件で重大懸念を表明

 イランがイスラエルを攻撃した件で、ブラジルは重大な懸念を持っていると表明、国際社会に「エスカレーション」を避けるよう要請しました。ブラジルのメディアによると、ブラジル外務省は13日のイランによるイスラエル攻撃を受け、両国に最大限の自制を求め、国際社会に紛争激化を避けるよう要望しました。

 同外務省は「ブラジル政府は、イランがイスラエルに向けて無人機やミサイルを飛ばし、ヨルダンやシリアなどの近隣諸国を警戒させているとの報道を深刻な懸念をもって見守っている。ガザ地区で進行中の紛争が始まって以来、ヨルダン川西岸だけでなく、レバノン、シリア、イエメン、ブラジルなど他国への敵対行為の拡大の可能性を考慮し、関係国に最大限の自制を求めるとともに、国際社会に対し、事態の悪化を避ける努力を結集するよう呼びかける」との声明を出し、同地域への不要不急の旅行を中止するよう呼びかけました。

 イランのイスラエル攻撃に対しては、14日に国連安全保障理事会が開催されます。イスラエルの要請で開かれるもので、イスラエルは「イランの攻撃は世界の平和と安全に対する深刻な脅威であり、安保理があらゆる手段を使ってイランに対して具体的な行動を取ることを期待する」としています。

 イランは200機以上の無人機とミサイルを発車後に攻撃終了を発表、国連憲章第51条を引用し「軍事侵略から自国の利益を守るために行った」と正当性を強調しました。この攻撃は、イスラエルがシリアの同国総領事館を爆撃し、イラン革命防衛隊の司令官と他の6人の将校が死亡したことで始まりました。イスラエルは、総領事館攻撃の犯行声明を出していません。

 イラン・イスラエルの緊張が高まり、米国はイスラエルを守るために軍艦を派遣するなど、国際的懸念を引き起こしています。アルゼンチンのミレイ大統領はイスラエルへの連帯とを表明し、「アルゼンチンはイスラエルが自国を防衛する権利を認める」と述べました。 

 また、カナダのトルドー首相は「イラン政権は地域の平和と安定を軽視している。イスラエルを守る権利を支持する」と述べ、ポルトガルモンテネグロ首相も「ポルトガル政府はイランのイスラエル攻撃を強く非難する」と表明しています。