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日本の伝統神事「裸祭り」に女性も参加

 ロイター通信が配信した「1250年ぶりに女性を受け入れた日本の伝統」という記事を、ブラジルのメディアが27日に報じています。記事で伝統と記載しているのは愛知県の国府宮神社で行われている厄よけの伝統神事「裸祭り」のことで、ふんどし一つの男たちが神男に触れ、役を落とそうと揉み合う祭りです。

 記事は、「世界経済フォーラムジェンダーギャップ指数で昨年146カ国中125位にランクされた日本で、男たちの聖域に女性が参加するのは極めて珍しい」としています。もちろん女性が参加するといっても、ふんどし姿で男たちに混じって揉み合うというわけではなく、ふんどしの代わりに白い短パン、長めの法被を身にまとい、赤と白の布で包まれた長い竹竿を「わっしょい」の掛け声をかけながら神社まで運び奉納するものです。

 この祭は神社でお祈りする前に祭りで男たちが厄払いをするという習わしで、祭りには1200年間、男だけしか参加できませんでした。その禁が男優位社会の日本で破られたことになります。参加した女性はロイター通信に、「最も重要なことは、みんなにとって楽しい祭りがあることだと思う。神様もきっと喜んでくれると思う」と話しています。

 「男の祭りで女が何をするのか」「これは男の祭りなんだよ」と女性の参加を危ぶむ声もあったといいます。しかし、時の流れは祭りのあり方も変えました。岩手県・黒石寺の裸祭りは、厳寒の中で祭りに参加する若者がいなく、「今年が最後」と宣告されました。時代が変わったということのようです。