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元大統領補佐官が宝飾品違法販売に関与を認める

 ブラジルのメディアによると、連邦最高裁判所のモラエス判事は17日、連邦警察にボルソナロ元大統領夫妻の銀行口座と税務の調査を許可し、捜査を進める必要から米国当局と協力することを承認しました。

 ボルソナロ元大統領補佐官マウロ・シド氏を弁護するセザール・ビッテンコート弁護士は、「ボルソナロ氏の要請に応じて大統領府の宝飾品を販売し、元大統領に販売代金を渡したことを認めるだろう」と延べ、宝飾品販売計画に関与したことを自白すると発表しました。

 シド氏はボルソナロ大統領の任期を通じて信頼を得ていた人物で、5月から刑務所に収監されています。彼が販売した宝飾品はボルソナロ大統領在任中に贈られた贈り物で、 連邦会計検査院 によれば、この種の贈り物は大統領のコレクションに組み込まれる公共財であり、個人の品物として販売することはできないといいます。

 連邦警察の捜査によると、大統領在任中にボルソナロ氏に届けられた宝石などが米国で取引され始めたのは2022年6月から。シド補佐官チームは6月、歴史文書局に対し、それまで大統領が贈り物として受け取った宝飾品のリストを要求しました。同月2日、別の補佐官が各メーカーからのデータを含む37品目のリストを受け取り、4日後、シド補佐官はボルソナロ大統領に届けました。

 そしてシド補佐官は大統領コレクションからホワイトゴールドのロレックス時計、指輪、カフス、イスラムのロザリオで構成されるジュエリーキットを取り出し、その中のホワイトゴールドのロレックス時計、パテック フィリップ時計を販売するために6月13日、米国を訪れました。同日、シド補佐官は店舗から6万8000ドルのデポジット領収書を受け取っています。この事実は連邦警察がシド補佐官の携帯電話を分析し突き止めたものです。