中南米の最新情報

NPOチャレンジブラジルが、ブラジルを中心に中南米のニュースをお届けします。

ブラジル最高裁判事家族がローマで暴行受ける

 ブラジルのメディアによると、14日にローマ空港で起きたアレクサンドル・デ・モラエス最高裁判所判事の家族襲撃事件で、連邦警察は関与した疑いのある夫婦の関係者宅(サンタ・バーバラ・ドエステ市)を捜索、携帯電話2台とパソコン3台を押収し、18日、ピラシカバ市(サンパウロ州)の連邦警察本部で夫婦の事情聴取を行いました。

 事情聴取を受けているのはロベルトとアンドレイア夫妻で、これまでに判っている事件の概要は、14日、モラエス判事の家族がイタリアのローマ国際空港でブラジル人グループから嫌がらせを受けたというものです。グループというのはロベルトとアンドレイア夫妻、義理の息子アレックス、夫妻の息子ジョヴァーニの4人。アンドレイアは同判事に近づき、「チンピラ、共産主義者」と罵り、ロベルトが判事の息子ロベルトを平手打ちしたとされています。

 これに対し夫妻の弁護側によると、モラエスの息子による犯罪の被害者であり、「妻をかばうために判事の息子を腕で突き飛ばした」と指摘し、被害者だと主張しています。また、夫のロベルトは警察に、判事の息子とは知らなかったと述べています。

 事件の真偽は17日にイタリアから送られてくる資料(空港での映像など)で明らかになると思われますが、警察は最高裁判事の家族に対する暴行事件として捜査しています。これまでに嫌がらせをしたとされる4人が召喚され、3人が容疑者、1人が証人として調べを受け、警察は暴行、脅迫、侮辱、名誉棄損の容疑で捜査しています。刑法によれば、ブラジル人が犯した犯罪は、外国で犯したものであっても、ブラジルの法律が適用されます。