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カタールでボルソナロ側近が受け取った贈答品問題が再燃

 ブラジルのメディアによると、連邦会計検査院は1日、2019年にカタールを公式訪問したボルソナロ前大統領の側近が高級腕時計を受け取ったのは「公序良俗」の原則に違反するとして、大統領府倫理委員会に通知することを決定しました。この決定は、ヴァレンテ連邦副議長の要求に応えたものです。

 同副議長は「ボルソナロ大統領側近がカタールで受け取ったのはウブロ(日本では最高170万円の品も)やカルティエ(高いのは4000万円の品も)の時計で、当時は最高で53,000レアル(約140万円)もした」としています。

 この件は2022年に大統領府倫理委員会で問題になったことがあります。このときは合議制で4票対3票で、「贈り物を受け取ることに利益相反はない」とされましたが、連邦会計検査院はこの件を分析し、「このような高額な贈り物を受け取ることは、憲法の道徳原則に違反し、高官行政の行動規範を超える」と今回の告発になりました。

 会計検査院が倫理委員会への報告によると、贈答品を受け取った政府高官はアラウージョ外務大臣、ネト観光大臣、メガレ元経済省秘書官兼プログラム・ディレクターたちです。駐カタール・ブラジル大使だったアブダラ氏はウブロの腕時計を返却していました。またポンテス元科学技術革新・通信大臣には、商品価値のないガラスの楯が贈られただけだったといいます。