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夫殺害容疑のドイツ領事をリオで釈放

 ブラジルのメディアによると、リオデジャネイロ裁判所第2刑事部は25日、夫殺害容疑で逮捕していたドイツ領事を釈放しました。ドイツ領事は人身保護令を申請し、それが認められたものです。釈放理由として裁判所は、「刑事訴訟の提出のための目に余る時間の超過があった」と説明しています。

 事件は5日、リオ南地区イパネマの夫婦のアパートで起き、7日、夫の殺害容疑でドイツ領事が逮捕されました。その後逮捕から予防拘禁に変更されています。

 夫殺害についてドイツ領事は否定し、自然死と主張しています。領事によると、夫は5日夜に急病になり、頭を打って死んだ、と主張しています。

 領事は事故時の様子を次のように語っています。「キッチンでパスタの準備を終えてリビングルームに戻り、ソファに座っている夫の隣でタバコを吸っていた。夫が突然暴れ出し、テラスの方に走っていく途中でカーペットにつまずき床にうつぶせに倒れ、うめき声​​を挙げていた」と証言、自然死と主張します。

 これに対し法医学研究所(IML)の報告書は、死者の頭や体に多数の傷があるとしており、警察は、IMLでの遺体の法医学分析とアパートの血痕が掃除されていること、領事夫妻は結婚して23年になることなど不自然なこともあり、夫は妻の暴力の標的だった可能性が捨てきれないと拘束に踏み切っていました。