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左翼系の大統領候補に元ゲリラ=コロンビア=

 ブラジルのメディアによると、コロンビアでは 5月29日に大統領選挙が行われますが、左翼系の候補として元ゲリラのグスタボ・ペトロ上院議員(61歳)が指名されました。左派連合大会で環境保護主義者の対立候補を77%近い票を獲得して圧勝しました。

 大統領選での競争相手は右派系のフェデリコ・グティエレスメデジン市長、中道系のセルジオ・リデラ元知事らの名前が挙がっています。

 ペトロ上院議員は2018年の大統領選でイワン・ドゥケ現大統領に敗北していますが、「新型コロナによる失業者や貧困者の増加で、国民の考え方が変わった。コロンビアに希望と生命をもたらす人に票を投じるだろう」と述べています。

 調査期間によると、右翼勢力と大きな政党に支配されている議会は汚職事件のために、現在、国内で信頼を失っています。抑圧されていた反政府運動が、社会的不満層を吸収して活発化しており、ペトロ上院議員はこうした世論の動きをキャッチ、ソーシャルメディアの活用による伝統的なエリート層と距離を置く経済改革を提案しています。

 2018年の上院選挙で最も支持された民主中道は、約70%が支持しないとしており、ドゥケ現大統領は苦戦しそうです。ただ反ペトロ派陣営は「ポピュリストで権威主義者だ。腐敗した計画には負けない」と攻撃しています。