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緑を取り戻すパンタナール

 ブラジルのメディア8日付けによると、2年間も干ばつと火事に見舞われたパンタナール(観光で有名な湿地帯、多くの動植物が生息)の調査団は、自然が復活しつつあることを確認しました。動植物の生息区域を結ぶ生物多様性回廊では新たな植物が生え、そして動物が戻ってきています。

  9月に消防隊が火を消すのに数週間かかった現場には、焼けた土に再生しているカランダヤシの木が焦げた幹を見せながらも頑固に生きています。水が戻ってきた沼地ではサギが底をつつき小魚をあさり、ワニは魚を食べ、オオカワウソも見られました。動物たちの生き残りをかけた戦いが始まっていました。

 生物多様性回廊はまだ水不足で十分に回復したとはいえませんが、緑は確実に戻りつつあります。2020年の火災で地域全体が焼失し、灰のみが残りました。パンタナールの回復力が心配されましたが、徐々に自然が戻りつつあります。この地域のみに生息するサル(zogue-zogue、ゾクゾク)も苛烈な中を生き延びていました。

 調査団の獣医は「動植物の救助に歩いたのは灰の中だった。しかし今は、十分ではないにしろ、緑のパンタナールを見ることができる」と語りました。