ブラジルメディアによると、ボルソナロ大統領は30日、国連生物多様性サミットでの演説で証拠を示すことなく、一部のNGO組織が「環境犯罪」を支援していると述べ、またアマゾン火災に言及したバイデン候補に反論しました。このスピーチは各州首脳との会合で公開されました。
このスピーチは、米国大統領候補のバイデン氏が29日の公開討論会の席上、「ブラジルの熱帯林は破壊されている」と指摘し、200億レアルの基金設立を支援すると述べたたことへの反論の形で行われました。ボルソナロ政権は、アマゾンの森林伐採の増加を示す環境政策とデータのために、国内外で批判の的となっています。
ボルソナロ大統領はこうした批判に、「米国とのパートナーシップは歓迎だが、バイデンの言葉は共存共栄の拒否を明確に示している」と強調しました。「私はアマゾンに対する国際的な利権の主張を強く拒否する。私たちは国益を攻撃する行動や物語からアマゾンを守るつもりだ」と主張し、「ブラジルはアマゾンとパンタナールに関するキャンペーンの犠牲者である」と述べました。さらに、一部のNGOは「ブラジルおよび海外で環境犯罪を指弾する組織に利用されている」という持論を述べましたが、非難するNGOの名前も挙げず、その証拠も明示しませんでした。
大統領がNGOを環境犯罪で非難したのはこれが初めてではありません。昨年8月、大統領は「ブラジル政府に注意を喚起するため、海外の環境保護組織がアマゾン地域で火災を起こしている可能性も否定できない」と主張し物議を醸しました。この発言に対し記者団は、「疑惑の根拠があるのか」と問いかけましたが、大統領は「疑惑の記録はない」と答えるのみでした。