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IOC会長の「アスリート黙祷拒否」回答を報道

 ブラジルのメディアは6日付で、広島「原爆の日」の平和記念式典について報じました。報道では、オリンピックの真っ只中、日本は原爆の犠牲者を慰霊しました。国際オリンピック委員会は核攻撃で殺された人々のために選手たちは特別な黙祷をしないことを決定しました。

 式典には菅義偉首相の他、被災者、親戚、外国の高官グループが出席、世界平和を呼びかけました。参加者はマスクを着用し、多くの人が黒い服を着て、午前8時15分(ブラジリアでは木曜日の20時15分)に1分間の黙祷を行いました。式典は新型コロナ蔓延中とあって、例年より規模を縮小し、一般の参加は見送られました。

 式典主催者は、国際オリンピック委員会トーマス・バッハ会長に、オリンピック出場選手たちも1分間の黙祷を行うよう提案しましたが、会長はこれを拒否しました。そして、「閉会式で、歴史上のすべての悲劇的な出来事の犠牲者を慰霊する機会を与える」と答えました。

 広島市の幹部は「バッハ会長が広島を訪れたことには感謝しているが、残念だ」と述べています。原爆は市民14万人の命を奪いました。