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安倍首相の前で反原発抗議運動

 中南米訪問中の安倍首相が2日、ブラジル・サンパウロで日系社会の総本山ともいえるブラジル日本文化福祉協会を訪問しました。ここで安倍首相は、「ブラジルと日本の核協定反対」「原発反対」をアピールする黄色い横断幕に迎えられました。この横断幕は、安倍首相に反核、反原発を訴えるためサンパウロ各地から集まった政治仲間の約10人が掲げていました。
 同グループのまとめ役フランシスコ・ウィタケさん(82)=ブラジル人=は、「現在ブラジルには二つの原発があり、一つが建設中だ。ブラジルと日本の政府は原発新設に向けて話し合っており、我々はブラジルに原発は必要ないと訴えている。なぜなら福島の原発事故は終息しておらず、ブラジルであんな事故が起きるのはご免だからだ」と話しました。
 アピールに参加していた日系3世の宮沢ルイスさん(31)、上村ジャナイナさん(24)は、「福島で事故が起きてから、色々な人が原発について考えるようになった。ブラジルも危ない(他人ごとではない)と思い、皆で一緒に活動している」と説明しました。
 首相は同協会から退去する際、混乱を避け正面ではなく別口から車に乗り込みました。
 写真はブラジル日本文化福祉協会前の黄色い横断幕=サンパウロ新聞撮影=