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強盗多発地域で郵便配達中止

 地元メディアによると、サンパウロ州カンピーナス、ジュンジアイ、スマレー各市では郵便配達員に対する強盗事件が多発し、このことを問題視したカンピーナス市第10労働裁判所は19日、郵便電信公社に対して危険と判断される73地域での郵便配達を一時的に中止するよう命じました。カンピーナス郵便労働組合によると、3都市の危険地域で発生した強盗事件は187件確認されています。命令を出したカミラ・スカラベリ判事は、同公社が職員の安全を法廷で証明できるまで郵便配達を中止すると説明しており、違反した場合は100万レアルの罰金が科せられます。
 配達中止だけでなく、強盗被害に遭った職員に対する法的支援や精神的支援のほか、危険地域で配達業務を行う職員に対して給料30%分を危険手当として上乗せする措置も求めています。
 命令に対し郵便電信公社は、連邦警察との共同作戦によって強盗事件は36%に減少し撲滅対策の成果が上がっていることを強調、武装した護衛の雇用や配達物の追跡機能システムの導入に2億4000万レアルの投資を行うなど安全対策を講じているとして、命令の却下を求めています。