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サムスン工場で8000万レアルの商品盗難

 地元メディアによると、サンパウロ州カンピーナス市内にあるサムスン(Samsung)の工場で7日、強盗団8〜10人が侵入し従業員200人を人質に、携帯タブレットスマートフォン、ノートパソコンなど電子機器約4万点(8000万レアル)を奪って逃走しました。警察によると、強盗団は午前1時ごろ就業員を乗せて工場近くを走行していたバンを襲って工場内に侵入。警備員が持っていた武器や通信機器を押収無力化し、警備員に異常が無いよう装うことを命じて大量の商品をトラックに積み込み逃走したものです。負傷者は出ませんでした。
 警察の発表では従業員200人が人質になったとされていますが、サムスン側は当時勤務していたのは50人だったと否定しています。強盗団は強奪した電子機器類をトラック7台に詰め込んで逃走しましたが、被害総額は警察の発表では8000万レアル(約36億8000万円)、サムスン側の発表では1400万レアルと食い違いを見せています。
 警察は今回の事件に関与した犯人は30人近くに上ると見ています。このような大規模な強盗事件は内部の従業員が強盗団に情報提供していた可能性が高いとみて捜査を進めています。
 カンピーナス市の同地域には多くの電子機器工場が集中しているほか、国道やビラコッポス国際空港が近くにあるため、犯行後に逃走しやすい環境にあります。昨年も同様の強盗事件が657件発生しました。