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日本のマグロ漁船がブラジル当局に臨検・拿捕

 時事通信が報じたブラジル沖でマグロ漁中の日本漁船3隻が環境保護規定に違反したとして23日、ブラジル当局に臨検・拿捕(だほ)された事件で、サンパウロ新聞は取材結果を次のように報じています。
 同件についてブラジル日本大使館は、現在もブラジル司法当局により差し押さえられている「第108欣栄丸(釜石市幸水産株式会社所属、379トン)」はリオ・グランデ・ド・スル州のリオ・グランデ港に停泊していると説明しています。同船は拿捕当時、8人の乗組員が乗船、現在は漁労長のみが同港からの外出が制限され船内に滞在しています。他の7人はブラジル国内に一時滞在するためのビザ申請や拿捕当時に体調不良を訴えた数人が病院で治療を受けるなどして、出港許可を待っている状況です。船員の身柄は拘束されておらず、在ポルト・アレグレ出張駐在官事務所が各乗組員の健康管理のフォローや情報収集を行っています。
 拿捕された3隻は2011年に同州にある漁業会社と日本かつお・まぐろ漁業協同組合が契約し、大西洋でマグロ漁を行うために日本から漁船をリースする取り決めを交わし操業していました。契約当時、リースされた日本の漁船は16隻で、漁獲量の65%が日本へ輸出されることなどが契約に盛り込まれています。