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工事中のビル崩壊で8人が死亡

 地元メディアによると、サンパウロ市東部のサンマテウス区で27日午前、建設中の2階建てビルが崩壊して少なくとも8人が死亡しました。同日夜になって消防隊が瓦礫(がれき)に埋まっている3人を発見するなど、救助された負傷者は28日までに26人に上っています。事故発生当時、少なくとも35人の労働者が工事現場で働いていました。
 サンパウロ市のフェルナンド・ハダッド市長(労働者党=PT)は工事が不適切な状況下で行われていたことを批判していますが、市役所側の監督不行き届きの責任も問われています。
 崩壊したビルはマテオ・ベイ大通りの商店が密集している一画に建てられており、大手服飾チェーン「マガジン・トラトラ」が新店舗として使用予定のビルです。ビル所有者のモスタファ・アブダラ氏と賃貸契約を結んでいたマガジン・トラトラ社は声明文を発表し、「物件の管理義務は工事が終了するまでは発生しない」として事故の全責任を否定しています。また、同社はビルの状態の分析を専門会社に依頼しており、分析結果が出てから店舗を設置することになっていたとも説明しています。