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衝突試験で最低の「0点」 ブラジルの2車種

 地元メディアによると、ラテンアメリカ新車アセスメントプログラム(Latin NCAP)による衝突安全性試験で、ブラジルで販売されている2車種が5点満点中の「0点」と採点されました。「0点」とされたのはルノー(Renault)「Clio」とシボレー(Chevrolet)「Agile」の2車種です。
 報道によると、Clioは車内構造が不安定で「ダミー(人形)の頭部が受けた衝撃は許容できないほど大きかった」ことから安全性の面で5点満点中の0点、「五つ星」が最高評価となる星の数も0個とされました。子供の保護に関しても「チャイルドシートとの互換性の低さ」などの問題があるとして「二つ星」にとどまりました。
 この評価についてルノー側は「テストはエアバッグ無しで行われた。南米の規定ではまだエアバッグを必要とされておらず、販売されている市場の規制には適応している。2014年1月からは新型Clioのすべてに運転席・助手席にはエアバッグ装備で販売される」とコメントしています。
 Agileは頭部への衝撃が許容できないレベルであるほか、運転者の足元に大きな危険性があることなどから0点でした。子供の安全性は「二つ星」でした。各メディアは、この結果についてシボレー側のコメントは得られなかったとしています。
 シボレー側の言い分を代弁する形で全国自動車工業会(Anfavea)が、テストされた車種のいくつかにはエアバッグが装備されていなかったとした上で、14年からはブラジル国内で販売される自動車はエアバッグの装備が義務付けられるとコメント、テストはブラジルの法規によって定められたものとは異なる基準で行われていると指摘しました。