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高速鉄道入札が再延期

 地元メディアによると、政府はリオ市―サンパウロ市―カンピーナス市を結ぶ全長511キロの高速鉄道の新たな事業計画を公表し、入札の受け付けを2013年8月に再延期しました。海外からの入札を促進するため、政府のリスク負担を拡大させる方針も示しています。
 高速鉄道の入札は10年11月、11年4月と2度の延期を経て11年7月に初めて実施されました。しかし、日本を含む企業連合(コンソーシアム)が採算リスクの懸念から応札せず、不成立に終わっています。このため政府は、入札を運営と建設工事の2段階方式に分けて実施することに変更。運営事業者を選ぶ第1段階の入札は13年8月13日にサンパウロ市で受け付け開始となり、同年9月19日に落札者が決定することになります。落札者には、40年間の事業運営が義務付けられます。また、施設使用料として落札者が政府に支払う金額も、高速鉄道の走行距離1キロ当たり66・12レアルから70・31レアルに引き上げられました。これにより、政府は40年間で最低270億レアルを受け取る計算になります。
 さらに政府は、入札への参加企業を呼び込むための措置として、運営事業者への公的出資比率を30%から45%に引き上げることも発表しています。入札への参加条件も緩和され、高速鉄道の運営経験年数が10年から5年に短縮されました。これは主に、韓国の企業連盟による入札参加を期待しての措置だとみられます。