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アイシン精機、 イツー市の新工場が稼働

 自動車部品メーカーのアイシン精機が8月から、巨大なもので観光名所となっているサンパウロ州イツー市の工場で操業を始めました。同社は新工場の立ち上げを2010年に発表。11年には、ブラジルにおける単独法人として工場の運営を行う新会社「AISIN AUTOMOTIVE LTDA」(長田健社長)を設立しました。これまで操業の準備を進め、稼働にこぎ着けたものです。
 工場は12万1000平方メートルの敷地内に床面積約2万平方メートルで長方形に建てられています。従業員は約80人で、日本からの派遣社員は長田社長、竹内サンパウロ工場長、古賀義輝コーディネーターの3人のみです。
 同工場では現在、メキシコなど外国から輸入した自動車部品の組み立てを行っていますが、竹内工場長は「なるべく早期に(ブラジルでの)現地生産率を上げたい」と話しています。現地生産率を上げるには、「現状ではコストの面で厳しい」としており、純国産品の生産までの道のりは遠そうです。同工場長によると、北米などに向けた輸出の拠点となっているメキシコの製品は「関税を払っても競争力がある」といいます。しかし、「長い目で見れば為替リスクを回避するためにも、現地生産率を上げたい」と強調しました。