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グアルーリョス国際空港拡張工事後も混雑緩和せず

 グアルーリョス空港では利用客の増加に伴い、年内に拡張工事を行う予定ですが、工事終了後も混雑は全く緩和されないことが分かりました。拡張工事により同空港の年間収容能力は現在の2050万人から2650万人へと増加します。ブラジル空港インフラ業務公社によると昨年ですでに2680万人が同空港を利用しており、今年は利用客数はそれをさらに上回る3100万人と予想されています。今年度の拡張工事を終えても、利用客の増加に追いつかないのです。
 グアルーリョス空港の拡張工事には工事中に使用する暫定ターミナルの建設と、2棟の遠隔ターミナル(飛行機までバスで移動)の建設工事が含まれています。暫定ターミナルと1棟の遠隔ターミナルの工事は今年12月までに終了し、残り1棟の遠隔ターミナルは来年12月に完成予定です。
 これらの拡張工事中は、慢性的な駐車場不足や飛行機への連絡通路不足による搭乗の遅れ、機内での待ち時間が長いといった諸問題は深刻さを増します。2棟の遠隔ターミナルは貨物ターミナルの中に建設されるため、現空港から2キロも離れることになり、搭乗の際には連絡通路を使わず循環バスを使用します。拡張工事によって待ち時間がさらに増え、空港会社の手間も増えることになります。ブラジル空港インフラ業務公社は、「時には徒歩で搭乗する必要さえある」と苦言を呈しています。