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サンパウロ州で14人死亡

 10日夜から翌11日未明にかけて集中豪雨がサンパウロ州を襲い、土砂崩れや家屋浸水、道路冠水などの被害が州全域に広がりました。土砂崩れによる死者はサンジョゼ・ドスカンポス市で5人、マウアー市とサンパウロ市で各3人など、一晩で計14人に上りました。
 サンパウロ市緊急事態管理センターによれば、10日夜から翌朝までの7時間に、サンパウロ市では月間総雨量の30%に相当する68.8ミリを記録。今月に入ってからの雨量は、月間総雨量93%にあたる221ミリに達しています。

集中豪雨で相次ぐ土砂崩れ 行政の無策ぶりに非難集中

 近年サンパウロ州では、大雨のたびに土砂崩れが起き、毎回のように犠牲者が出ていますが、こうした過去の教訓が全く生かされず、今回は一晩で14人が死亡するという事態になりました。犠牲者は全員、雨で地盤が緩んで滑り落ちた土砂の下敷きになったものです。
 大サンパウロ都市圏のマウアー市は、バラック家屋が乱立するマクーコ丘(危険地帯に指定されている)の土砂崩れで16歳の男子学生など3人が死亡しました。同丘は、先週5日にも地滑りで2人が死亡しており、今回の被害で犠牲者は5人になり、負傷者は12人に上っています。