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バイア州で「ゴールドラッシュ」

 地元紙の報道によると、東北部のバイア州が「ゴールドラッシュ」に見舞われているそうです。といっても金銀がざくざく掘り出されているというわけではなく、厳密には「ゴールドラッシュ」現象が起きているということです。
 現在世界的に鉄やニッケル、バナジウムなどの需要拡大、鉱石価格が高騰しています。バイア州では次々と新鉱山が開発され、新規開拓の鉱山からは、向こう30年間で年間1500万トンの採掘が見込まれ手います。もともとバイア州は2006年以降、鉱石類の宝庫ミナス州に代わる産地として注目を集め始め、鉱山が次々と新規開拓されてきました。発掘調査申請はピークの08年に5000件を数え、09年度(3391件)もミナス州(2357件)を上回っています。
 専門家によれば、同地産鉄鉱石の鉄含率は28%。ミナス州産の平均34%と品質的には劣るものの、港までの搬送時間とコストを考慮した場合、十分に収益があるそうです。バイア州は他にも、ニッケルやバナジウムなども採掘でき、宇宙開発用合金などに使用されるバナジウムは、世界でも最高クラスの含有率です。将来は、世界総生産の7%に匹敵する産出量も見込まれています。