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鉱滓含む泥水流入のドセ川で漁業禁止

 地元エスタード・デ・ミナス紙によると、昨年11月5日に起きたミナスジェライス州中央部のマリアーナ市近郊でサマルコ社鉱山の鉱滓ダムが決壊、鉱滓の混ざった泥が周辺地域に流れ込み19人の死者を出し、さらに大西洋に流れ出るドセ川に流入し環境に大きな影響を及ぼしました。決壊事故から約1年となる今月1日から、ミナス州ではドセ川での漁業を禁止しました。
 今回の措置の目的はドセ川および流域の生態系の回復を目的としています。許可を得た科学研究目的の釣りは認められ、愛好者の釣りも釣った後に放流することを条件に許可されています。専門的・科学的にドセ川の個体種の回復が確認された場合、管轄当局によって条令が見直されます。
 同じくドセ川が流れるエスピリト・サント州では、連邦裁判所がドセ川河口での漁業禁止を求める連邦検察庁の要請を受け入れ、今年2月から既に同様の措置を採っています。検察当局は措置について、釣った魚を消費する住民の健康と鉱滓の影響を受けた魚類の調査が目的だとしています。