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自由化しても下がらない国際航空運賃

 フォーリャ・デ・サンパウロ紙の報道によると、民間航空局が国際航空料金を昨年4月以来自由化、料金が下がることを期待したにもかかわらず、現在までのところその効果は見られず、ブラジルを結ぶ10都市間では以前の底値よりも逆に値上がりしていることが分かりました。運賃自由化は今年4月22日で終了し最低料金は無くなりますが、航空会社は昨年4月現在よりも 20%安い最低料金を実施することになっています。
 しかし、現状では90年代に作られた最低料金制度は何ら実行されていません。フォーリャ紙の調査では1ドル=1・88レアルで換算した端境期(4月25日〜5月5日の低料金時期)の料金でも、需要が少ないはずなのに割引料金も設定されていません。サンパウロ〜ニューヨーク間はデルタ航空が1910レアルと最も安い料金ですが、この料金も自由化前の最低料金1331レアルを43%も上回っています。最も高いのはユナイテッドとTAMで2386レアルと2341レアルで、アメリカンは2070レアルです。
 欧州路線ではパリ行きで最も安いのはイベリア航空(スペイン)の1674レアル、これも以前の最低を2.4%上回っています。ポルトガル航空のTAPは2578レアルで最高、エール・フランスは1970、TAMは2118レアルです。
 航空会社が値下げできないのはどの会社も経営状態が思わしくないためで、料金競争するには体質が悪すぎると見られています。