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「尊厳死」上院で可決

 地元紙の報道によると、上院の憲法・法務委員会はさきごろ、医師が回復の見込みのない患者に対し、必要以上の延命治療をしない「尊厳死」を認める法案を可決しました。この後下院で審議され可決されれば、2010年4月から施行されます。
 同法によると、尊厳死を選択するには患者本人が尊厳死を希望することが必要です。ただ本人に判断能力がない場合に限り家族の決断で尊厳死を選択することが出来ます。その他に2人以上の医師の診断書が求められます。
 サンパウロ州では1999年から、末期患者には延命措置の拒否と死亡場所を選ぶ権利が認められています。尊厳死が認められる方向にあることに対し専門家は、「命を縮めるだけの安楽死とは違い、必要のない苦しみから患者を開放するのが尊厳死」と話しています。