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コロナ感染後遺症に認知機能障害

 ブラジルメディア10日付報道によると、サンパウロ大学メディカルスクールのハート・インスティテュート・オブ・ホスピタル・ダス・クリニカス(インコー)が「新型コロナ感染症から回復した80%が記憶喪失と集中力の低下などの認知障害に悩まされている」という調査結果を発表しました。

 インコーはこの他、患者は「スキルの低下、さまざまな業務実行での支障、行動および感情の変化、精神錯乱などに悩んでいる」と指摘しています。研究に参加した医師によると、「バイクの乗り方さえ忘れた患者もいた。しかし、診断が早期であれば、脳の病気の治療方法で改善できる」と語っています。

インコーの医師は、「回復後、日中の過度の眠気、倦怠感、しびれ、記憶喪失に関する質問などをすることで、患者を診断する必要がある」と診断を薦めています。認知症を発症する理由を、「ウイルスが気道に入り、肺を攻撃し、酸素レベルを低下させるために、認知後遺症が発生する」と説明しています。

 インコーによると、世界保健機関はインコーが開発した方法論を患者の認知機能障害の診断とリハビリテーションの世界標準として採用するかどうか、研究の最終結果を待っています。インコーは、患者430人を監視、調査を続行しています。