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不法滞在恩赦に2万9千人が申請

 不法滞在の外国人に永住権取得につながる2年間の一時滞在ビザを発給する恩赦法が7月に発令されて以来、11月第1週目までにビザが2万9千人に発給されました。連邦警察の中間報告によると、130か国・地域の申請者のうち、最も多いのはボリビア国籍の1万148人。続いて中国の4275人、ペルー、パラグアイも3千人を超えました。
 ブラジル国の堅調な経済が、南米諸国やセネガルアンゴラといったアフリカ系の移民を引きつけているようです。また欧米諸国からの移民たちも数多く申請しており、連邦警察では「外国人にとって魅力的な国になってきた」と見ています。
 州別申請数ではサンパウロ州が最も多く2万1千人超。続いてリオデジャネイロ州(1800人)、パラナ州(1100人)となっています。恩赦法による申請は来月いっぱいで締め切られますが、同警察では5万人が恩恵を受けると予測しています。前回(98年、3万9千人)、前々回(88年、3万7千人)を大きく上回ることになります。
 2年後には永住権への切り替え申請が可能なため、現在96万人の合法滞在外国人は近く100万人を超える見通しです。外国人の合法滞在者数は現在、ポルトガル(27万人)、日本(9万2千人)、イタリア(6万9千人)で、中国は今回の恩赦法により6位になると見られています。