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伯中経済交流にすきま風

 中国を公式訪問中のルーラ大統領は胡錦濤国家主席と会談、親密な友好関係を確認し合いましたが、ブラジル経済使節団が最大の目的としていた食肉輸出や航空機売買には胡主席が難色を示し、両国間にややすきま風が吹き始めたようです。
 外交樹立35周年を迎えた伯中両国は、4月の貿易総額が32億ドルと、ブラジルにとって中国は米国を抜いていまや最大の貿易相手国となっています。今回の首脳会談では、大きな成果が期待されていました。しかし会談は、ブラジル側の意向に中国が首を横に振り、蜜月関係を強調してきた両国の経済協力は歩調に乱れが見られました。 
 食肉の輸出拡大を目指すブラジル側は、現在の4州に加えて新たにマットグロッソ・ド・スール州、サンパウロ州など4州を輸出元として追加を要求。この協議は難航し、不発に終わりました。ただ鶏肉については合意を取り付け、唯一の手土産となりました。 エンブラエル社の航空機売買締結についても、胡主席が難色を示したため合意には至らず、10月にブラジルで予定されている首脳会談まで延期されました。