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日系ブラジル人が追い込まれている

ncb2009-01-21

 日本のマスコミでも騒がれていますが、出稼ぎの日系ブラジル人の首切りが相次ぎ、生活に困っていると報道されています。確かに32万人(家族を含む)ものブラジル日系人が滞在しており、彼らは日本人の一員として生活し、日本が必要としている労働不足を補ってきました。日本が、いまの不景気から立ち直り、また労働不足が起きることは目に見えています。いまは、やはり彼らに温かい目を向け、支援の手をさしのべるときでしょう。
 過日、出稼ぎ有志が集まり、「日系人を使い捨てにするな」と新橋から東京駅までデモをしました。このデモには200人ほどが参加しましたが、このデモに参加する元気がある人なら問題ありません。助けなくてはいけないのは、デモなどに参加する暇があれば、それこそ必死で仕事を探している人たちです。首を切られた人の中には、ブラジルへ帰国する人たちも少なくありません。ブラジル行きの飛行機の予約者は昨年の5割り増しで、予約でいっぱいの状態。しかし、ブラジルに戻ったところで満足な仕事があるわけではなく、結局はまた日本に戻らざるを得ない人が大半でしょう。
 日本も、不景気なときばかりが続くわけではなく、また必ず彼らの力を必要とする時が来るのですから、助けるときは助ける、そしてお世話になるときはお世話になる。そうした互助の精神を発揮していただきたいと思います。