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NHKドラマ「ハルとナツ」の盗作問題、ブラジルでの反応

 NHKドラマ「ハルとナツ」の盗作問題が、読売新聞や、週刊誌「フラッシュ」で報じられましたが、ブラジルでも日本語新聞が大きく扱い、話題を提供しています。自作品と酷似していると主張、NHKに質問状を送っているのはブラジル在住の記録映像作家、岡村淳さん。NHKではこの質問に「問題はない」という態度で、「よくあるケースで、特別なものとは考えていない」と回答しています。
 岡村さんは、「『重なる部分は全くない』といわれては黙っていられない」として先頃、移住者に対し岡村さんの作品の上映会を行い、意見を聞く会を催しました。当日の会場には報道関係者も含めた約80人が来場したそうです。そのときに以下のような意見が出されたそうです。現地ニッケイ新聞の報道から。

 1)「NHKと岡村さんにとっては大きな問題かも知れないが、ブラジル移民のイメージを壊さないためにも穏便に事を進めてもらいたい」
 2)「(姉妹が生き別れになるという話は)移民で来た人にはたくさんあると思う」(女性、40代、二世)
 3)「ドキュメンタリーとドラマは別物だけど、参考にしていないとは言えない」(男性、70代)
 4)「確かに似ている。資料として見たなら、NHK側の配慮が足りないのでは。おごりを感じる」(男性、70代)
 5)「古い人はコーヒーやって、戦争で苦労してきた。真似とかじゃなくて、みんなそうだった」(男性、60代)
 6)「岡村さんが一人で何カ月もかけて作ったものをNHKも見たなら、一言いうべき」(女性、70代)
 7)「その人の見方、考えた方があるから結論は出せないのでは。盗作? させとけばいい。騒ぎ立てることでもない」(女性、60代)

 考えや意見はそれぞれで、日系社会の反応は意外と冷静ようです。