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ブラジル人がアイルランドでヒーローになる

 ブラジルのメディアによると、リオデジャネイロからアイルランドに移住して1年になるブラジル人が暴漢から5歳の女の子を救い、アイルランドで一躍有名人になり、彼に感謝する寄付金が258,000ユーロ(130万レアル)も集まりました。

 ブラジルのメディアが24日に取材したところによると、ブラジル人はリオデジャネイロのニテロイでレストランを経営していたカイオ・ベニチオさん。3年前に店が全焼し、保険では十分な補償が得られず、子供2人を含む家族を養うためにアイルランドに移住しました。現在はダブリン市で配達員として働いています。

 事件が起きたのは学校の前で、仕事で現場を通りかかったとき、男と女が喧嘩しているのを目撃しました。しかしそれは喧嘩ではなく、女教師が暴漢から女の子を守ろうとしていたもので、男は女の子の胸をナイフで刺していました。とっさにカイオさんはヘルメとを掴むと男に殴りかかり、窮地の女の子を救出しました。女の子は重傷だったといいます。

 カイオさんは「無我夢中で考える間もなく、ヘルメットを男に叩きつけた。男は倒れ、少女を助けることができた」と話しました。暴漢は、この女の子の他に校内で2人の子どもと教師を刺しており、計5人が負傷していました。

 事件が現地マスコミで報じられると、カイオさんは一躍ヒーローになり、「カイオ・ベニチオにビールを買おう」というキャンペーンが始まり、たちまち258,000ユーロの寄付が集まったということです。