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サンパウロで軍人による武器窃盗事件が発生

 ブラジルのメディアによると、軍事法廷は1日までに、サンパウロ大都市圏の軍需工廠から機関銃21丁を盗んだ容疑で陸軍が捜査している軍人6人の逮捕要請を却下しました。犯行は9月中旬に行われ、犯行後、武器19丁が回収されています。容疑者の軍人の階級は、二等兵、伍長、軍曹、中尉です。

 軍事検察庁も、容疑者逮捕には証拠が不十分として、逮捕には不同意でした。調べによると、容疑者は全員決まった住居から出勤しており、犯罪歴もないと言います。司法長官事務所は、10月10日に武器の盗難が発覚した後、部隊の「宿舎」で不正があったかどうかも調査しています。軍人は10月24日まで兵舎から出ることを禁じられました。

 陸軍によると、盗まれた武器は1960年から1990年の間に製造されたもので、「使用不能」、つまり完全には機能していないと話しています。そして、それらは使用が可能になるよう修理するのにはコストがかかるため、破壊されたり、使い物にならない可能性があるようです。

 陸軍は、機関銃の窃盗に民間人が関与したかどうかも調査し、リオデジャネイロサンパウロの警察は、犯罪組織とつながる民間人を調査しています。武器はリオとサンパウロの犯罪組織と売却交渉が行われ、そのうち10丁はリオデジャネイロに遺棄されていました。

 捜査当局は、この事件に対する軍の捜査が12月までに終了し、窃盗、横領、受領、紛失の容疑で容疑者が起訴されることを期待しています。また当局は犯罪を証明するために、捜査対象者の銀行、電話、ソーシャルメディアのデータの分析を進めています。容疑者は携帯電話を没収され、機関銃の盗難に関与した人物につながる情報について尋問されています。