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汚いサンパウロの河川で洗濯、水浴する男たち

 ブラジルのメディア2日付によると、サンパウロ市のティエテ川のほとりで、洗濯や水浴びをする男性たちがいます。ティエテ川流域の水質を監視しているNGOは、「ティエテ川本流と支流のピニェイロス川は水質が最も悪いクラス4だ」と指摘しています。

 ここで水浴びしていた男性(画家)はテレビ局の取材に、「画家だが、職を失ってからは非正規雇用で生活するようになった。非正規雇用で得たものは、家賃を支払うには十分ではなく、住む場所がないため、市役所のホステルと路上で交互に夜を過ごしている」と話しています。同画家と彼の友人は、洗濯や入浴のためにここへ通っているそうです。

 環境・インフラ・物流事務局によると、ティエテ川とピニェイロス川の清掃を強化し、過去4年間で10万5000トン以上の固形廃棄物をティエテ川から除去し、730億リットル以上の汚水が川に流れ込まなくなりました。このため場所によっては透明な水が流れ込む箇所もあり、ここが格好の洗濯場や水浴の場所になっているようです。