国内メディアによると、ブラジル地理統計院が31日公表した月次調査「全国家庭サンプル継続調査」で、2018年10~12月の3カ月間のブラジルの失業率は11.6%、失業者数は1219万5000人でした。昨年同時期比で失業率は0.2ポイント低くなり、失業者数は11万6000人少なくなっています。これで18年の年間平均失業率は12.3%になりました。
ブラジルの失業率は経済省(旧労働省)と地理統計院発表の二種類があります。経済省が発表する失業率はあくまでも登録雇用(正規雇用)だけを対象にしたもので、地理統計院の失業率は非正規雇用や自営業などを含むすべての階層を網羅しており、こちらが労働市場の実態をよく表しているとされています。
地理統計院は、17年から18年にかけての失業率の低下を、「非正規雇用と自営業者が増加したためだ。非正規雇用者は17年10~12月期から18年同時期にかけて約42万7000人増えた。自営業者数も約65万人増加している」と指摘しています。この調査で、ブラジル人の所得はこの2年間、上昇していないことも判ります。18年10~12月期の実質収入の平均額は、1年前とほぼ同程度の2154レアル(約6万4000円)でした。