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サンパウロの泥棒市場をテレビが取材

 テレビグローボの報道番組「ジョルナル ナショナル」によると、最近、サンパウロ市繁華街で中古携帯電話部品の不審な取引が増えているといいます。サンパウロパウリスタ、アウグスタ通りやセー寺院近くは携帯電話ひったくりの3分の1が発生している場所で、自転車に乗った犯人が歩行者の携帯を頻繁にひったくり逃走しています。サンパウロ市内では3分ごとに携帯盗難が起きているというデータもあります。

 携帯盗難が頻繁に起きる場所には、携帯電話の部品を法外な値段で販売・交換するスタンドの業者が集中しています。自転車に乗った男が歩行者の携帯電話を奪って走り去った直後、犯人はその通りの一角に現れ、端末を見せながら通る人に声をかけています。番組の記者は1カ月間同地区で取材を重ね、業者から話を聞きました。

 それによると、彼らは「たくさんの携帯電話を購入し、画面を取り外しそれを販売、またはバッテリーを販売するなど部品を販売している」といいます。最も多い盗まれた携帯はサムスンとアップルで、盗まれた携帯は被害者が携帯事業者に知らせることでブロックされ、そのままでは使えません。そのため盗んだ携帯はそのままでは商品にならず、販売業者は売られている部品と交換することで、売り物にしているそうです。

 記者は「あなたや家族は、明日にも被害者になる可能性がある。こうした場所で携帯を購入することは、この違法な市場に餌を与えることと同じ」と警告しています。