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チリのヤギたちが原生林の火災を守る

 ブラジルのメディア17日付によると、チリでは原生林を火災から守るのにヤギを使っています。この方法はポルトガルやスペインでも採用されているもので、ヤギを放牧することで夏に火災の原因となる乾燥した草原などの植生を抑制し、排泄物によって土壌が豊かになり、浸食を防ぐことができるといいます。

 2023年初頭、森林火災で大きな被害を受けたチリのサンタフアナという町では、住民が炎と戦うためにヤギの群れという特別部隊を作りました。ヤギ部隊を推進する関係者は「もう一つの重要なポイントは、動物が地域を清潔に保つことで、火災が発生した際に消防士が現場に駆けつけやすくなり、火が大きくなるのを防ぐことができる」と話しています。

 この計画は、火災によってチリの原生林の多くが荒廃した後、2017年に16頭のヤギで始まり、現在、群れは150頭まで増加しています。その効率性は目を見張るものがあるといいます。関係者は「今年2月3日に火災が起きたとき、16ヘクタール(40エーカー)の敷地のうち、被害を受けたのはわずか10%でした」と優れた効果を指摘しています。