中南米の最新情報

NPOチャレンジブラジルが、ブラジルを中心に中南米のニュースをお届けします。

インカ帝国の500年前の儀式用トイレ発見

 ペルー当局は13日、インカ帝国の500年前の儀式用トイレが発見されたと発表しました。ロイター通信の記事をブラジルのメディアが報じたもので、トイレは奥行きが2メートル、石を削って作られた構造で、独立した2つの部屋から構成されています。発見された場所はペルー中部のワヌコ・パンパ遺跡ででした。

 同遺跡を研究している考古学者は「発見された儀式用トイレは、インカの行政センターの神聖な空間によく見られる構造物で、実用的、衛生的な機能だけでなく、宗教的、祖先崇拝的な機能も持っていたことを示している」と指摘し、重要な発見としています。同遺跡では、別のトイレも発見されていますが、専門家によると、それらの構造は小さく、単純なものだったといいます。

 ワヌコ・パンパ遺跡は、インカ帝国の最も重要な行政センターのひとつで、領土の整理と建造物のモニュメント性で際立っているとされています。ここは、現在のエクアドル、コロンビア、ペルー、チリ、ボリビア、アルゼンチンを結ぶ全長25,000kmのインカ大道の重要な場所に位置していました。