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ジルマ大統領がポルトガル訪問

 地元での報道によると、ジルマ大統領が8日、ポルトガルを訪問しました。同大統領はアニーバル・カバコ大統領と民営化を進めている現地のポルトガル国営企業へのブラジル系企業の参画や、教育分野における連携などを中心に会談を行いました。カバコ大統領はブラジル系企業に対し、「ポルトガルの可能性に注目してほしい」と積極的に投資を呼び掛けています。 
 カバコ大統領は会談で、「ブラジルに投資しているポルトガル系企業も多いため、ブラジルは重要な戦略的パートナーだと考えている」と述べ、ジルマ大統領は「経済危機の中でもブラジルとポルトガルの経済交流はとても親密な関係にある」と応じました。
 ポルトガルの現地メディアは、同国政府が航空会社TAP、郵便局、水道会社の民営化の入札手続きにブラジル企業の参加を期待していることを報じています。フェルナンド・ピメンテル開発・工業・貿易相は「まずブラジル系民間企業の関心を検証する。関心が高ければ、社会経済開発銀行(BNDES)を通じてブラジル政府が支援を行う可能性もある」と説明しています。
 ジルマ大統領は、5月7日に世界貿易機構(WTO)の事務局長に選出されたロベルト・アゼベド氏(53)への投票について、カバコ大統領に感謝の意を表明しました。ポルトガルは大半のEU諸国と違い、ブラジル人候補者のアゼベド氏を支持していました。