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ベネズエラの犯罪組織がコロンビアで殺人事件

 ブラジルのメディア12日付によると、コロンビアのボゴタ警察が「ベネズエラの犯罪グループがコロンビアで四半世紀を過ごし、その簡に様々な事件に関与している」と発表しました。発表によると、犯罪グループはベネズエラで生まれた犯罪組織「トレム・デ・アラグア」で、同署は「ボゴタで今年起きた少なくとも23件の殺人に関与している」と指摘しています。

 先週だけでも、ボゴタ市内各所で袋に入った4人の惨殺死体が発見されています。同市警察は「犯罪グループは、今年に入って17の暴力行為と23の殺人事件を起こし、そのうち4件の遺体は四肢が切断されていた」と話しています。10日にもボゴタ検察庁は、ボゴタ北西部の2階建ての建物を捜索中、数人の虐殺死体を発見しました。

 同署によると、「被害者をバラバラにして、体の一部を袋やバッグに隠すという手口は、今までに見られなかった」と述べ、外国人によるとの見方を強調しました。ベネズエラ政府は、こうしたボゴタ警察の見方を否定しています。

 警察によると、事件はコロンビアの麻薬小売市場をめぐる犯罪組織同士の覇権争いで、遺体はそれに巻き込まれた犠牲者ではないかと推測しています。ボゴタ市長室は「ボゴタは今年、コロンビアの主要都市の中で最も殺人率が低い都市」と話しています。コロンビアには、約200万人のベネズエラ人が自国の危機を逃れ定住しているといわれます。