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ボリビア元大統領、武装グループ結成から後退

 ブラジル・メディアの報道によると、ボリビア元大統領のエボ・モラレス氏は、12月のブエノスアイレスでの記者会見で「ベネズエラをモデルに武力グループを作る」と語り、ボリビアの反モラレス派から強い批判を浴びていましたが、16日に公開された書簡に「生命と平和を擁護する」と書き、武装グループ結成の考えを後退させました。

 モラレス氏はアルゼンチンで1カ月以上も難民生活をしています。先週同氏は、アルゼンチンの支持者との会合で「私はクーデターの犠牲者」と述べたテープをボリビアのラジオ局に送り、ラジオ局はそれを放送しました。テープでは「武装民兵を組織しなければならない」とも語っていました。

 今回の書簡には、「ボリビアの状況に深い痛みを感じている。武装勢力、虐殺、通りを歩き回る準軍組織、燃え尽きた家、燃えた選挙裁判所、政治囚、組織的な迫害、これらの犯罪は正義ではない」と綴り、「憲法を尊重する完全な民主主義でのみ平和が訪れる」として、武器による政権奪取に否定的な考えを記しています。

 ボリビアのアーニェス暫定大統領は、モラレス氏を鎮静罪で告発、刑事事件として裁判を開始しました。また、テロリズムとテロリストの資金調達容疑でボリビア検察は12月、モラレス氏の逮捕状を発行しています。