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大統領が軍隊による開票を提案=ブラジル=

 ブラジルのメディアによると、ボルソナロ大統領は27日、上級選挙裁判所に軍隊による開票を提案したと述べました。上級選挙裁判所は、開票が秘密で行われていることを否定しています。

 大統領は大統領府で行われた政府要人の集会で述べたもので、「票数は秘密の部屋で数えられるため、軍が投票のデータにアクセス、独自に票数をカウント出来るようにする」と説明しました。そして、「今後数日で選挙裁判所が軍の提案に対応することを望んでいる」と続けました。

 この大統領の提案に上級選挙裁判所は昨年7月、「開票が法廷で密かに行われているという主張は誤りだ」と反論しています。同選挙裁判所によると、投票結果の計算は投票終了直後に電子投票箱によって自動的に行われます。電子投票箱の内容は5部印刷され、そこには無効投票、空白投票、各候補者と政党の投票数などが明示されています。

 印刷されたコピーの1枚は投票所に掲示され、すべての人に投票結果が公開されます。この票数が最終決定になります。残りのコピーは政党の検査官に渡されます。前回の選挙までは、地方選挙裁判所のコンピューターに送信され、そこで投票が合計され、結果が上級選挙裁判所に送信されていました。

 今年からは、上級選挙裁判所に一元化されました。連邦警察は、選挙の投票合計を上級選挙裁判所に集中させることで、データの公開を最小限に抑え、「運用上のセキュリティを大幅に向上させられる」としています。