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サンパウロ州政府、1月25日からワクチン接種開始

 ブラジルメディアによると、サンパウロ州ジョアン・ドリア知事は8日、1月25日からサンパウロでのワクチン接種を開始すると発表しました。使用されるワクチンは中国のシノバック研究所とサンパウロのブタンタン研究所が共同開発したワクチン「コロナバック」です。連邦政府は、同ワクチンの購入を拒否しています。

 サンパウロ州のこの動きに対しブラジル政府は8日、Anvisa(ブラジル健康監視庁)によって承認されたワクチンのみを連邦政府は購入、接種希望全員に配布すると発表、サンパウロ州の動きを牽制しました。また、国内のワクチン接種の計画は政府(保健省)が決めるとしており、「ワクチン接種で国内を分割するのは許されない」と表明しました。

 ボルソナロ大統領もドリア州知事の動きに、「ワクチンは政治的目的で使用するべきではない。ブラジルは有効性が確認され、Anvisaに登録されたワクチンを無料で自主的に利用できるようする」と、ドリア州知事は政治目的で州民を危険に晒しかねないと批判しています。

 ブラジル保健省は「3億回分のワクチン購入の準備ができており、現在、ブラジルでの治験が終わり、Anvisaの承認を待っているところだ。この他に英国でワクチン接種が開始されたファイザーのワクチン7000万回以上の購入も決まっている」としています。