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ブラジル政府、ワクチン提供でファイザーと交渉

 ブラジルメディアによると、ブラジル政府は7日、ファイザーが開発した新型コロナワクチン7000万回分を購入する交渉を始めたと発表しました。交渉が順調に進めば、今週中にも覚書に署名し、2021年にはワクチンが提供されることになります。ただ、提供されるのが何時からかは、2021年中とあるだけで未定です。

 ファイザーと政府の交渉がうまく行っても、同社のワクチンは米国内だけでなく世界各国が提供を要望しており、ブラジルにすぐに提供される可能性は低いと見られています。

 これまでブラジル政府は、ブラジルでも治験中の英国オックスフォード大学とアストロゼネカが開発したワクチンのみを採用する態度でした。しかし、これでは接種がいつになるかわからないと、州などの地方公共団体はそれぞれ独自のワクチン開発に投資しています。

 サンパウロ州はブタンタン研究所と中国の製薬会社シノバックが共同でワクチンを開発しており、パラナ州地方自治体はロシアとパートナーシップを組み、スプートニクVワクチンを開発しました。連邦直轄地(ブラジリア)ではヤンセン研究所が製造したベルギーのワクチンの治験を進めています。

 ボルソナロ大統領は7日、ソーシャルメディアで、「新型コロナ・ワクチンは全国民に無料で配布する」と宣言しまし。しかし、無料配布のワクチンはどのワクチンかの明言は避けています。