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ブラジルでも米国大統領候補の議論を報じる

 世界的な注目を集めた29日の米国大統領選立候補者の議論の様子をブラジルメディアは、「トランプ大統領対立候補のバイデン氏は個人的な非難を繰り返すのみで、議論は噛み合わなかった」と報じました。

 ピエロと挑発されたトランプ大統領は、バイデン候補に「頭が良くない」と返し、バイデン候補や司会のフォックスニュース・ウォレス氏の発言中に何度か割り込み、発言を遮るケースが度々見られました。

 米国大統領選挙まであと35日となり、29日のトランプ大統領とバイデン候補の最初の討論は、米国民だけでなく、世界の人が注目していました。ところがトランプ大統領は相手にほとんど発言の機会を与えず、司会者の質問を遮り、司会者は発言時間の配分に苦労していました。

 初めにテーマになったのは最高裁判所判事にトランプ大統領がバレット氏を任命したことでした。バイデン氏は「一部の州ではすでに郵便投票が開始されており、選挙は進行している。現時点で指名を行うべきではない」と指摘しました。これにトランプ大統領は「私の任期は4年間で、3年間ではない。任期中に任命しても問題はない」と反論しました。

 米国は感染者が700万人以上、死者も20万人と世界で一番多くなっている新型コロナ禍に議論が移り、健康問題を議論する中でバイデン氏は「大統領がこれまでに言ったことはすべてただの嘘だ。国民は誰もが彼をうそつきだと知っています...このピエロが何をしているのか分かりますか? 」と挑発する場面もありました。これにトランプ大統領も「ジョー(バイデン氏のこと)、私に賢そうに話すべきではない、あなたについて賢いことは何もない」と返しました。

 ニューヨークタイムズ紙が「トランプ大統領は2016年にたった750ドルしか税金を支払っていない」と報じたことについて、バイデン候補は尋ねました。トランプ大統領は「私は何百万ドルもの所得税を支払った」と同紙の記事を否定しました。