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政治家1800人超に不正資金、テメル大統領は受領を否定

 ペトロブラスに関係した汚職捜査に関し大手食肉企業JBSとその持ち株会社J&Fのオーナー、ジョエズレイ・バチスタ氏ら同社幹部による司法取引証言が連邦検察に行いましたが、最高裁は19日、同社幹部が行った証言の映像を公開しました。映像で同社幹部のリカルド・サウド氏は、同社から当選者を含む28政党1829人の候補者に計5億レアル以上の不正献金を行ったと証言し、テメル大統領にも、同氏が副大統領候補だった2014年の大統領選の際に、「同社に便宜を図る見返り」として1500万レアルを渡したと証言しています。大統領府は証言の内容を否定し、録音の鑑定が終了するまで捜査を停止するよう求めています。国内メディアの報道です。

 バチスタ氏と大統領の会話録音は、今年3月7日夜に副大統領公邸で面会した際にされたとされており、バチスタ氏がペトロブラス汚職捜査で勾留中のクーニャ元下院議長が証言を行わないようにする目的で行っている資金提供や判事や捜査関係者の協力に関して発言した際、大統領がそれらを容認するかのような発言が記録されている、とされています。

 最高裁は18日、バチスタ氏が大統領との会話を録音したものを検察に提出し内容を検討、「大統領が司法妨害を容認する発言をしている」という疑惑から、すでに検察庁の大統領捜査を許可ています。

 連邦検察庁が要請した捜査対象者には、大統領のほかネベス上議、ロウレス下議(両議員とも職務一時停止中)も含まれています。ジャノー検事総長最高裁に送った文書で、ネベス上議が大統領とともに汚職捜査を妨害しようとした疑いがあると指摘しています。

 大統領は、ジョエズレイ氏による会話録音の内容が報じられた後に会見で疑惑を否定し辞任の意思はないと語りました。大統領は20日に再び会見し、公開された録音の鑑定が終了するまで自身の捜査を一時停止するよう求める申し立てを最高裁に行う意向を示し、同日中に大統領の弁護士が申し立て、最高裁は鑑定のため録音を連邦警察へ送付する決定をしました。大統領側の捜査一時停止の申し立ては、録音の鑑定後に審議される見通しです。

大統領に1500万レアル,元大統領2人にも
 JBSから大統領に支払われたとされる1500万レアルについて同社幹部は、「14年選挙で大統領候補だったジルマ前大統領が属する労働者党に向けた資金の一部で、テメル氏から所属政党の民主運動党全国本部や各州へ分配された」と証言しています。900万レアルは公式な献金を装って支払われていました。

 JBSはルーラ、ジルマ両元大統領に対しても09年~14年にかけ計1億5000万ドルを国外銀行口座に送金したと証言しています。証言でこれらの資金の支払いはマンテガ元財務大臣が仲介し、ジルマ前大統領の選挙資金などに使われたと指摘しています。