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交通事故で有罪判決でも自由の身

 地元メディアによると、エンジニアで起業家のマルセロ・マルヴィオ・アルベス・デ・リマ(44歳)は26日、2011年にサンパウロ市内でポルシェを運転中に事故を起こし、弁護士のカロライナ・メネゼス・シントラ・サントスさん(28歳)を死亡させました。マルセロはこの事故で6年の刑を言い渡されましが、先ごろ決まった半開放政策(2審までの有罪判決では拘束できない)により、上訴し30万レアルの保釈金を支払えば拘束されない予定です。

 同事故に対する刑事フォーラムが25日開かれ、12人の陪審員による証人調べが始まりました。検察は、「マルセロは酔って高速で運転し、ヒュンダイ・ツーソンの車に衝突、ヒュンダイ車を運転していた女性弁護士を死亡させた」と主張し、こうした運転をすれば事故を起こし、相手を死亡させる危険があった、と非難しました。

 この事故は、2011年7月9日夜明けに、サンパウロ市南部で起きしました。調べでは、マルセロは制限速度時速60 kmの道路を、116 km で疾走していました。防犯カメラの記録でそれが確認されています。

 マルセロの弁護側は、殺害の意図は無かったと主張、連邦最高裁判所に過失致死罪が相当と意見を提出しました。しかし、最高裁判所長官は、その要求を拒否、サンパウロ裁判所の判決を支持しています。

 意図的なものがあったとされる過失致死の事件は、一般の裁判に持ち込まれ、7人の陪審員が被告の無罪または有罪判決を決定し、判決を下します。しかし、過失致死罪の場合は判決と刑の執行は、一般の参加なしに裁判官が直接行います。