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汚職企業から政治家300人に献金

 フォーリャ紙によれば、ペトロブラス汚職捜査で大手複合企業オデブレヒト重役の自宅から押収された資料の中に、同社から政治家へ支払った記録と思われるリストがあり、公表されました。同リストは今年2月に押収され、23日に連邦警察が公表した資料に含まれていました。
 報道によれば、総選挙が行われた2012年と14年のものである可能性があり、現職閣僚、上下両院議長を含む与野党の連邦議員、州知事、市長など316人、24政党にわたる政治家の名前と金額が記載されています。エスタード紙によれば、政党別で最も多いのは労働者党で75人、民主運動党が45人、民主社会党が33人とで続いています。
 リストに記載された金額が支払い額で合法的な献金なのか、裏帳簿による違法献金なのかといった点はまだ不明です。政党への合法的な献金から候補者に分配された可能性も否定できないとされています。
 メディアの取材にリスト記載の政治家は違法な資金受け取りを否定しています。捜査当局は、これらの支払いが違法とする決め手ははなく、また大量の資料を分析する余裕もないとしています。エスタード紙は、市長・市議選が行われた12年に選挙裁判所へオデブレヒト・グループ関連企業からの献金として各候補者が申告した額は、リスト記載の金額の二分の一と報じています。