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ブラジル民主運動党が連立離脱か 大統領弾劾請求に影響も

 各メディアが、ジルマ大統領にとってこれからの約2週間が政権の将来を決める節目になると報じています。下院特別委員会における大統領弾劾請求審議が4月中ごろに終了する見通しとなり、労働者党と連立を組むブラジル民主運動党が連立を離脱する可能性が現実味を帯びてきました。
 特別委が過半数で弾劾請求に賛成すれば、同請求は下院本会議にかけられ、議員の3分2以上の賛成で上院に送られ、上院では弾劾裁判設置に過半数の賛成で大統領は180日間の一時停職となり、ミシェル・テメル副大統領(ブラジル民主運動党)がその間大統領職を代行することになります。
 現時点では特別委の過半数が賛成派との報道もあります。ブラジル民主運動党が連立を離脱すれば、労働者党が本会議で弾劾を阻止するために必要な3分の1の票を集めることは困難と見られています。
 ブラジル民主運動党は29日午後に全国幹部会議を開き、連立継続か離脱かを決める見通しです。離脱が決定すれば、連立を組む他の政党も離脱する可能性があります。同党内には離脱の意思を表明している州がある一方、慎重な立場をとる同党の閣僚もおり、離脱となった場合でも全党一致した行動となるかは不透明です。